本演習にかかる時間はおよそ 40 分です。
テリトリー デザインでは、現状のテリトリーの可視化だけでなく、位置や数値情報を元にテリトリーを自動最適化することができます。本演習では、以下の要素を考慮して、営業担当エリアを最適化します。

[コンテンツ] ウィンドウおよびマップ上に「営業拠点」レイヤーおよび「世田谷区ポリゴン」レイヤーが追加されていることを確認します。
Business Analyst データ ソースが最新のデータセットに設定されていることをご確認ください。
最初に、空のテリトリー ソリューション レイヤーを作成します。
| パラメーター | 設定値 |
|---|---|
| 入力フィーチャ | 世田谷区ポリゴン |
| テリトリー ソリューションの名前 | 営業担当エリアの最適化 |
| ID フィールド | 町丁字等コード |
| 名前フィールド | 町丁字等名 |
マップ上に、世田谷区ポリゴンをベースにした「営業担当エリアの最適化」レイヤーが追加されます。

次に、テリトリー分けを行う際の最小単位である「ベース レイヤー」に含まれる数値フィールドをレベル変数として設定します。本演習では、世田谷区ポリゴンのポリゴン数および「顧客数」フィールドの合計値の 2 つをレベル変数として設定します。
レベル変数は、指定したレベルのテリトリーに対して追加できる数値フィールドです。テリトリーを最適化する時の指標として使用されます。

テリトリー デザインの一連の操作は、[テリトリー デザイン] タブからツールを起動して実行できます。
| パラメーター | 設定値 |
|---|---|
| 統計フィールド | 顧客数 |
| 統計 | 合計 |
| フィールド名 | 顧客数 |
| フィールドのエイリアス名 | 顧客数 |
| パラメーター | 設定値 |
|---|---|
| 統計フィールド | 顧客数 |
| 統計 | 個数 |
| フィールド名 | エリア数 |
| フィールドのエイリアス名 | エリア数 |

テリトリー デザインでは、レベル変数に対して重みを個別に設定し、テリトリーを最適化する際に重視する指標の優先度を制御できます。今回は、各担当エリアの顧客数の合計値がなるべく均等になるように、顧客数の優先度を高く設定します。
| パラメーター | 設定値 |
|---|---|
| 入力テリトリー ソリューション | 営業担当エリアの最適化 |
| レベル | テリトリー [1] |
| バランス調整変数 | 顧客数:70 エリア数:30 |

テリトリーを最適化する際には、距離 (直線距離もしくはネットワーク距離) を考慮できます。
| パラメーター | 設定値 |
|---|---|
| 入力テリトリー ソリューション | 営業担当エリアの最適化 |
| レベル | テリトリー [1] |
| 距離タイプ | 直線 |
| 計測単位 | キロメートル |

距離タイプは、直線距離もしくは運転時間などのネットワーク距離を選択できます。作成するテリトリーが広域にわたる場合、ネットワーク距離を使用した解析は長時間かかります。
拠点を起点にしたテリトリーを構築する場合は、テリトリー シード ポイントを設定します。今回は、営業拠点をシード ポイントとして設定します。
| パラメーター | 設定値 |
|---|---|
| 入力テリトリー ソリューション | 営業担当エリアの最適化 |
| レベル | テリトリー [1] |
| 入力シード ポイント フィーチャ | 営業拠点 |
| フィールド マップ | 名前:拠点名 ID:拠点コード |

「営業担当エリアの最適化」レイヤーに「シード ポイント テリトリー」が追加されます。

ここまでの操作で、テリトリー最適化のための設定が完了しました。これらの設定を元に解析を実行し、最適化したテリトリーを構築します。
| パラメーター | 設定値 |
|---|---|
| 入力テリトリー ソリューション | 営業担当エリアの最適化 |
| レベル | テリトリー [1] |
| テリトリー数を決定する方法 | ユーザー定義 |
| テリトリー数 | 7 |
テリトリーの解析結果は、「ユーザー定義」の場合、ツールで指定した数になります。シード ポイントと同じ数を指定するとすべてのシード ポイントが使用され、それよりも少ない場合は、いずれかのシード ポイントが使用されずに最適化されます。
テリトリーの解析が実行され、「営業担当エリアの最適化」テリトリー ソリューション レイヤーが色分けされます。テリトリー シード ポイントを中心にしたテリトリーが構築されました。

解析結果は、上記画像と同じものにならない場合があります。また、テリトリー デザインの色分けは画像と異なる場合があります。
作成されたテリトリーの顧客数やエリア数が均等に割り振られているのか確認します。
各テリトリーの顧客数およびエリア数を比較できるチャートが表示されます。各テリトリーの顧客数およびエリア数が自動的に均一化されていることが分かります。

構築したテリトリーは、各テリトリーのレベル変数の値をチャートで確認しながら、マップ上で対話的に調整することができます。

[テリトリーの変更] ウィンドウには、テリトリーの変更作業に役立つ各種オプションがあります。選択したテリトリーにズームしたり、テリトリーのフラッシュ、割り当て変更後のレベル変数値が変化を確認したりできます。
テリトリーの割り当てを変更すると、マップ上のレイヤーの色分けおよびチャートが更新されます。
以上の手順で、テリトリーの手動調整を実施することができます。
最適化したテリトリーの結果を、フィーチャクラスとしてエクスポートします。
| パラメーター | 設定値 |
|---|---|
| 入力テリトリー ソリューション | 営業担当エリアの最適化 |
| 出力フィーチャクラス | 最適化後の営業担当エリア |
| 出力形状タイプ | テリトリー境界 |
マップに「最適化後の営業担当エリア」レイヤーが追加されます。
マップ上の「最適化後の営業担当エリア」レイヤーが、先ほど調整したテリトリー別に色分けされます。
テリトリーの結果をテリトリー境界としてエクスポートすると、フィーチャの形状としてはベース レイヤー (本演習における「世田谷区ポリゴン」) と同じものが出力されますが、属性情報にはベース レイヤーが元々持つ属性に加え、テリトリー レイヤーの持つ属性も付与されます。各エリアが割り当てられたテリトリーや、各テリトリーの顧客数の合計値などを確認することができます。
この演習では、数値情報や位置情報を元に営業担当エリアのテリトリーを最適化しました。さらに、テリトリーの結果を手動で調整し、エクスポートしました。
また、以下のツールの操作方法を学びました。