ハフ モデル
目的
出店候補地を起点としたハフ モデルを実行し、需要 (ポテンシャル) の吸引をシミュレーションする方法を習得します。なお、本演習ではポテンシャル データとして 500m メッシュに格納された人口総数を用います。
演習
演習用データのダウンロード
- BA Pro チュートリアル-ハフモデル プロジェクトパッケージをダウンロードします。
- ダウンロードした「BAProチュートリアル-ハフモデル.ppkx」を開き、[演習1] マップを開きます。
[コンテンツ] ウィンドウおよびマップ上に「出店候補地」レイヤーおよび「既存店」レイヤーが追加されていることを確認します。

ハフ モデルの解析範囲の設定
ハフ モデルの吸引シミュレーションを実行する範囲を設定します。本演習では、出店候補地を起点とした運転時間 10 分圏を解析範囲とします。
- ArcGIS Pro 上部の [コマンド検索] で「道路距離」と入力します。
- 検索結果の中の [道路距離/時間商圏の生成 (Generate Drive Time Trade Areas)] ツールをクリックして開きます。
- ツールを以下のように設定して、[実行] します。
| パラメーター | 設定値 |
|---|---|
| 入力フィーチャ | 出店候補地 |
| 出力フィーチャクラス | 出店候補地_車10分圏 |
| 距離タイプ | 運転時間 |
| 入力方法 | 値 |
| 距離 | 10 |
| 距離単位 | 分 |
マップに、出店候補地を起点とした自動車 10 分圏が追加されます。
ハフ モデル用ポテンシャルレイヤーの抽出
ハフ モデル実行時のポテンシャル レイヤーとして利用するために、運転時間商圏に重なる 500m メッシュを選択します。
- [解析] タブ → [ワークフロー] グループの [ビジネス解析] → [Business Analyst データの追加] を選択します。
- [Business Analyst] ダイアログが表示された場合は、メッセージを確認して [OK] をクリックします。
[Business Analyst データの追加] ダイアログが開きます。
- [対象地域] の [v] ボタンをクリックして、[境界レイヤー] の 「出店候補地_車10分圏」 レイヤーを選択します。
- [詳細レベル] の [v] ボタンをクリックして、[4次メッシュ] を選択します。
- [変数] の横の [+] ボタンをクリックしてデータ ブラウザーを開き、[人口] → [人口総数] → [2020 人口総数 (国勢調査)] 内の [2020 人口総数 (国勢調査)] を選択し、[OK] をクリックします。
- 以下のように設定されていることを確認し、[OK] をクリックします。
| パラメーター | 設定値 |
|---|---|
| 対象地域 | 出店候補地_車10分圏 |
| 境界モード | 区画 |
| 詳細レベル | 4次メッシュ |
| 変数 | 2020 人口総数 (国勢調査) |
| 出力 | Business_Analyst_Data |
[コンテンツ] ウィンドウに「Business_Analyst_Data」という名前のグループ レイヤーが追加され、「出店候補地_車10分圏」の範囲の 500m メッシュが表示されます。
ハフ モデルの実行
あらかじめ追加されている「出店候補地」および「既存店」のポイント データ、運転時間商圏に重なる 500m メッシュを用いて、ハフ モデルを実行します。
- [解析] タブ → [ワークフロー] グループの [ビジネス解析] ボタン → [ハフ モデルの実行] をクリックします。
- [ハフ モデル (Huff Model)] ツールを以下のように設定して、[実行] します。
| パラメーター | 設定値 |
|---|---|
| 入力施設フィーチャ | 既存店 |
| 施設 ID フィールド | 店舗ID |
| 入力候補地フィーチャ | 出店候補地 |
| 候補地 ID フィールド | 店舗ID |
| 入力ポテンシャル フィーチャ | Business_Analyst_Data\4次メッシュ |
| ポテンシャル ID フィールド | ID |
| ポテンシャル フィールド | 2020 人口総数 |
| 出力フィーチャクラス | ハフモデル |
| 魅力度の変数 | 既存施設の値: 売場面積 候補地の値: 売場面積 指数: 1 |
| 距離指数 | -1.5 |
| 距離タイプ | 運転時間 |
| 距離単位 | 分 |
また、[距離タイプ] パラメーターでは、距離計測の方法を直線距離、道路距離、道路時間のいずれかから指定できます。
マップにハフ モデルの結果レイヤーが追加されます。このレイヤーは、算出された需要の吸引率を元に色分けされており、赤いエリアほど吸引率が高いことを表しています。今回の結果を見ると、出店候補地の西側のエリアには既存店が無く、より吸引率が高いことが分かります。

解析結果の確認
最後に「データ エンジニアリング」機能を用いて、ハフ モデルの解析結果を確認します。
- [コンテンツ] ウィンドウの「ハフモデル」レイヤー上で右クリック → [データ エンジニアリング] をクリックします。
- データ エンジニアリング ビュー左部のフィールド パネルに「ハフモデル」レイヤーが持つフィールドの一覧が表示されます。「合計」フィールド上にマウス カーソルを合わせて、3 つのボタンの一番左側の [シンボルの更新] ボタンをクリックします。
ハフ モデル ツールで生成される各フィールドは、以下の内容を表します。
| フィールド名 | 説明 |
|---|---|
| ID | エリアの一意な ID を表します。 |
| 確率 | エリアの出店候補地における需要の「吸引率」を表します。 |
| 合計 | エリアの出店候補地における「吸引需要」を表します。本演習では、ポテンシャルとして人口総数を設定したので、人口総数 × 吸引率 = 吸引人口を表します。 |
「ハフモデル」レイヤーのシンボルを、吸引率ベースから吸引人口ベースにワンクリックで変更できました。
- フィールド パネルで「合計」フィールドをクリックして選択し、右側の統計情報パネルにドラッグ & ドロップして追加します。
- [計算] ボタンをクリックして、追加したフィールドの統計情報を算出します。
算出された統計情報のうち [合計] を確認することで、出店候補地が吸引する「吸引人口」の合算値を確認できます。

- [プロジェクト] タブ → [保存] を選択し、プロジェクトを保存します。
まとめ
この演習では、新規出店候補地 1 ヶ所から運転時間商圏を作成し、それに重なる 500m メッシュを選択しました。そして、出店候補地および既存店のポイント データと選択した 500m メッシュを用いてハフ モデルを実行しました。 更に、データ エンジニアリング機能を用いて、ハフ モデルの解析結果の詳細を確認することができました。
また、以下ツールの操作について学びました。
- [道路距離/時間商圏の生成] ツール
- [Business Analyst データの追加] ユーティリティー
- [空間条件で選択] ツール
- [ハフ モデル] ツール
- データ エンジニアリング